豊田工大Release
【学生受賞】修士課程1年 森木勇登さんが国際会議「MVA2025」において「Best Poster Award」を受賞
2025.12.10

「19th International Conference on Machine Vision Applications(MVA2025)」において「Best Poster Award」を受賞
- 受賞者
豊田工業大学 大学院工学研究科 修士課程 先端工学専攻 1年 森木勇登さん(知能情報メディア研究室)
- 授与団体
19 th International Conference on Machine Vision Applications(MVA:マシンビジョンとその応用に関する国際会議)
*主催団体:IEICE ISS (電子情報通信学会 情報システムソサイアティ)
*MVA2025は、2025年7月26日から28日にかけて京都で開催されました
- 受賞名
Best Poster Award
- 発表タイトル
Multi-Person Pose Estimation Evaluation Using Optimal Transportation and Improved Pose Matching
- 受賞日
2025年7月28日
賞の概要
Best Poster Award
技術的なメリットとプレゼンテーションの両方に基づいて、選出される。

研究概要
姿勢推定は画像や動画に写っている人物の姿勢を推定するAI技術で、転倒検知や医療支援など幅広い実用化が期待されています。本研究は、その姿勢推定において使用されている従来指標に存在する欠点を指摘し、新しい評価指標を提案しました。
私は姿勢推定について調査する中で、従来指標は図1のように、正検出数(未検出がどれだけ少ないか)にのみ依存し、誤検出がいくつ増えても高い評価値を得られるという特性を見つけました。
このような評価にも有用性はあるものの、実用化が期待される姿勢推定においては、ユースケースごとに未検出と誤検出を適切に扱える評価が必要だと考え、新たな評価指標OCposeを提案しました。
OCposeでは評価値の計算方法に最適輸送を用いたり、新しい正解データ形式を追加したり、従来指標とは全く異なる評価基準を設け、未検出と誤検出の重みをカスタマイズできる評価方法を提案しました。未検出と誤検出を平等に評価するようにカスタマイズした主観評価では、OCposeの評価結果の方が、従来指標の結果よりも83.3%の割合で人が正しいと感じる結果であることを確認しました。
図1. 従来指標と提案指標の比較
受賞コメント
このような素晴らしい賞をいただき大変光栄です。浮田教授、共同研究者の博士学生の武次広夢さんをはじめ支えてくださった皆様には心より感謝いたします。今回の研究は姿勢推定について調査する中で、社会人学生として「実用化の視点」で研究したことで、これまで見過ごされていた誤検出の問題を発見したことが成果につながったと思っています。この「実用化の視点」を自分の強みとして、これからも研究に取り組んでいきたいと思います。
